お知らせ

“医薬品情報認定薬剤師”認定制度の創設について

 日本医薬品情報学会(以下、本会)では、医薬品の有効性と安全性を高める適正使用情報について専門性を有し活用(創出・調査・評価・提供・安全対策・教育)を実践できる薬剤師を育成し、組織としての薬物療法の適正化を支援すること、安全性情報の組織としての活用を推進できる能力を認定する“医薬品情報専門薬剤師” (専門薬剤師)制度を設け70名を超える認定者が社会で活躍されています。
 日本学術会議の薬学委員会専門薬剤師分科会(座長:望月眞弓先生)の専門薬剤師の社会的役割、質の確保と社会への普及についての提言「専門薬剤師の必要性と今後の課題~医療の質の向上を支えるために~(平成20年8月)」(図1)に示されている専門薬剤師を育成するためのキャリアパスプロセスとして認定薬剤師制度が必要であるという社会的要請が高まっています。
 そこで、本会においても専門薬剤師に加え、“医薬品情報認定薬剤師”(認定薬剤師)を育成・認定する制度を創設し、医薬品情報に関連する高度な専門性を有する薬剤師の育成体制とその資質を第三者が保証する体制が整いました。詳しくは、専門薬剤師(新)および認定薬剤師の規程の対比表(表1)をご覧ください。
 2022年度より認定薬剤師を認定する制度を運用します。この制度変更に伴い、現在の専門薬剤師の認定制度の運用は2024年度までとなります。2025年度からは、原則、認定薬剤師として研鑽を積んだ上で専門薬剤師の申請・審査する運用に変更となります。(図2.認定する専門・認定制度のタイムスケジュール)

 今後の日程として、認定薬剤師の認定要件となる研修会は2022年3月に開催できるよう作業しています。詳細な認定基準、研修会案内、申請手続きについては、本学会ホームページ(https://www.jasdi.jp/)で順次ご案内いたします。

 多くの会員の皆様が本認定に該当する知識・技術・経験を有していらっしゃると思われます。今後のわが国の薬物療法における適正使用の推進と、医薬品情報学の発展のために、多くの会員の皆様がご申請いただけることを期待しております。

2022年1月吉日
日本医薬品情報学会

図表



表1.専門薬剤師(新)および認定薬剤師の規程の対比表

 

【専門薬剤師の目的】

医薬品情報専門薬剤師は、医薬品情報に関する高度で専門的な知識・技能、倫理観をもち、適切な医薬品情報に基づき、適正な医薬品の使用を担い、もって医療の質の向上に貢献することを目的とする。

また、医薬品情報に関する教育・研究を担い、国民の健康に貢献することを目的とする。

【認定薬剤師の目的】

医薬品情報認定薬剤師は、医薬品情報に関する高度な知識・技能、倫理観をもち、適切な医薬品情報に基づき、個別患者や個別事例に対して適正な医薬品の使用を担い、もって医療の質の向上に貢献することを目的とする。

【専門薬剤師の定義】

以下の資質を有する薬剤師を医薬品情報専門薬剤師とする。

1.    医薬品情報源の特性を理解し、その検索・調査ができ、その指導ができる。

2.    適切な医薬品情報を根拠に基づいて評価・判断し、目的にあわせて加工・提供ができる。

3.    医薬品情報を活用するために必要なコミュニケーション、プレゼンテーション、ライティング能力を有する。

4.    適切な医薬品情報に基づき、医薬品開発、 医薬品適正使用(有効性と安全性を確保)のための最適な判断・対策立案ができる。

5.    医薬品情報に関連する教育、研究ができる。

6.    医薬品情報に関連する医療制度、関連法規、専門用語について十分に理解している。

7.    医療倫理及び情報倫理(知的財産権の遵守など)を有している。

【認定薬剤師の定義】

以下の資質を有する薬剤師を医薬品情報認定薬剤師とする。

1.    医薬品情報源の特性を理解し、その検索・調査ができる。

2.    適切な医薬品情報を根拠に基づいて評価し、目的にあわせて加工・提供ができる。

3.    医薬品情報を活用するために必要なコミュニケーション、プレゼンテーション能力を有する。

4.    医薬品情報に関連する医療制度、関連法規、専門用語について理解している。

5.    医療倫理及び情報倫理(知的財産権の遵守など)を有している。

【専門薬剤師の認定要件】

第1条.日本国の薬剤師免許を有し、薬剤師として卓越した見識を備えていること。

第2条.医薬品情報認定薬剤師の認定を有して、2年間以上経過していること。

第3条.医薬品情報に関わる業務経験が通算5年以上であること(所属長の証明が必要)。

第4条.申請時において、日本医薬品情報学会の会員であり、本学会が指定するセミナーに参加し、60 単位以上(必修 40 単位以上を含む)を取得していること。

第5条.全国レベルの学会・公的会議あるいは日本病院薬剤師会ブロック学術大会において、医薬品情報領域に関する学会発表が 3回以上(少なくとも 1回は発表者)及び複数査読制のある国際的あるいは全国的学会誌・学術雑誌に医薬品情報領域の学術論文が1編以上(筆頭著者)あること。もしくは、医薬品情報領域の公的報告書(共著者可)、総説(筆頭)、学術論文 (共著者可)のいずれかが 1 編以上あること。

第6条.各職域における医薬品情報に関わる教育、業務実績を証明できること。

第7条.施設長、所属長等の推薦があること。

第8条.上記、第1条~7条までの条件を満たした後、本学会が実施する医薬品情報専門薬剤師認定試験に合格すること。

【認定薬剤師の認定要件】

第1条.日本国の薬剤師免許を有し、薬剤師として優れた見識を備えていること。

第2条.医薬品情報に関わる業務経験が通算3年以上であること(所属長の証明が必要)。

第3条.申請時において、日本医薬品情報学会の会員であり、本学会が指定するセミナーに参加し、60 単位以上(必修20 単位以上を含む)を取得していること。

第4条.全国レベルの学会・公的会議あるいは日本病院薬剤師会ブロック学術大会において、医薬品情報領域に関する学会発表が 2回以上(少なくとも 1回は発表者)あること。

第5条.各職域における医薬品情報に関わる業務実績を証明できること。

第6条.施設長、所属長等の推薦があること。

第7条.上記、第1条~6条までの条件を満たした後、本学会が実施する医薬品情報認定薬剤師認定試験に合格すること。

【専門薬剤師の更新要件】

第1条.日本国の薬剤師免許を有していること。

第2条.認定期間は、原則5年間とし、更新をする。認定期間中において継続して日本医薬品情報学会の会員であること。

第3条.認定期間中に、本学会が指定する研修セミナー等に参加し、50単位以上(必修20単位を含む)を取得していること。

第4条.認定期間中に、全国レベルの学会・公的会議あるいは日本病院薬剤師会ブロック学術大会において、医薬品情報領域に関する学会発表等が2 回以上(共同発表者可)あること。

第5条.認定期間中に、複数査読制のある国際的あるいは全国的学会誌・学術雑誌に医薬品情報領域の学術論文が1編以上(共著者可)あること。もしくは、医薬品情報領域の公的報告書(共著者可)、総説(筆頭)、学術論文(共著者可)のいずれかが1編以上あること。

第6条.認定期間中において、各職域あるいは地域・学会等において医薬品情報に関わる教育、業務実績があり指導的役割を果たしてきたこと。

第7条.更新を保留する場合は最長3年間まで認めることとする。保留する場合は、所定の理由書を提出する。なお、保留する場合は、第2条から第6条における認定期間を認定期間に加え保留期間を足した期間と読み替える。ただし、保留期間中は医薬品情報専門薬剤師を呼称することはできない。

【認定薬剤師の更新要件】

第1条.日本国の薬剤師免許を有していること。

第2条.認定期間は、原則5年間とし、更新をする。認定期間中において継続して日本医薬品情報学会の会員であること。

第3条.認定期間中に、本学会が指定する研修セミナー等に参加し、50単位以上(必修20単位を含む)を取得していること。

第4条.認定期間中に、全国レベルの学会・公的会議あるいは日本病院薬剤師会ブロック学術大会において、医薬品情報領域に関する学会発表等が1回以上で発表者(共同発表者は不可)であること。

第5条.認定期間中において、各職域において医薬品情報に関わる業務実績があり、適正な医薬品の使用、医療の質の向上に貢献していること。

第6条.更新を保留する場合は最長3年間まで認めることとする。保留する場合は、所定の理由書を提出する。なお、保留する場合は、第2条から第5条における認定期間を認定期間に加え保留期間を足した期間と読み替える。ただし、保留期間中は医薬品情報認定薬剤師を呼称することはできない。

日本語呼称 : 医薬品情報専門薬剤師 日本語呼称 : 医薬品情報認定薬剤師
英語呼称 : Drug Information Specialist 英語呼称   : Drug Information Pharmacist
附則
1)2010 年12月 1 日 施行
2)2014 年 6 月 6 日一部改正
3)2019 年 3 月 1 日一部改訂
4)2021 年12月 3 日一部改訂(新専門薬剤師制度)
附則
1) 2021年12月3日 施行
2) 2022年 3 月4日一部改訂