課題研究成果報告

連番
000012
代表研究者氏名
橋本貴尚
研究代表者所属機関名・役職
(公財)仙台市医療センター仙台オープン病院薬剤部
課題研究班メンバー (代表者:○) ※所属は申請時点

橋本 高尚 1)、栃窪 克行 1)、菊池 大輔 2)、畑中 貞雄 2)、村井 ユリ子 3)4)、小原 拓 4)5)6)、新沼 佑美 7)

1)仙台オープン病院薬剤部、2)東北薬科大学病院薬剤部、3)東北大学大学院薬学研究科、4)東北大学病院薬剤部、5)東北メディカル・メガバンク機構、6)東北大学大学院医学研究科、7)広南病院

課題研究名
医薬品情報(DI)担当者の研究教育能力を高める研修プログラムの開発
設置期間
平成 28 年 4 月 1 日~平成 29 年 3 月 31 日
課題研究の背景及び目的

1.課題研究の成果
【目的】本研究の目的であるDI業務の質の向上・標準化を図り、薬剤師全体のベースアップを達成するため、研修プログラムの開発を行う。開発に先立ちニーズを把握するため、モデルケースとして宮城県病院薬剤師会会員施設122施設にアンケート調査票を郵送した。
【方法】①DI収集の現状、②DI管理・加工・提供の現状、③学びたい事を調査した。回収率は59%(72施設)であった。
【成果】DI担当者設置施設数は46(64%)だった。①高率:添付文書閲覧(98%)、インタビューフォーム閲覧(95%)、メーカー資料閲覧(90%)、学会参加(66%)。①低率:RMP閲覧(34%)や論文閲覧(28%)。②高率:DIニュースを定期的に発行(70%)、資料を自施設向きに加工(72%)。②低率:周辺薬局などに情報提供(27%)、院外処方箋に適正使用の工夫(3%)。③全体的にニーズが認められた:DIツール作成技術(79%)、他施設の事例(80%)、情報提供技術(75%)、論文の読み方(63%)、文献検索手法(63%)、日常業務の成果を学会発表へ(62%)、臨床研究デザイン(55%)。質問項目全体的に、薬剤師数が少ない施設ほど回答率の減少が認められ、また、研究に関連する質問項目が低率であった。
【考察】DI資料の活用に偏りが認められた。学習意欲は一定の高さを認めた。研修プログラムは、薬剤師不足の補完を視野に入れつつ2コース制を検討中である:1.「DI業務の基礎知識」、2.「学会発表、研究に繋がる基礎知識」。加えて様々なDI資料活用術や他施設の事例紹介を盛り込む。次いで、DIの視点から薬薬連携のエビデンス構築に向け、薬局薬剤師にも同様なアンケート調査を行う準備を進めている。両者のアンケートを統合し、地域全体の薬剤師共同参画型の研修プログラム作成に向けた知見を見出したいと考えている。 (782文字)

2.研究発表
[学会発表]
1. 橋本貴尚、菊池大輔、新沼佑美、小原拓、村井ユリ子、畑中貞雄、栃窪克行、渡辺善照. 医薬品情報担当者の研究教育能力を高める研修プログラムの開発~キックオフの成果. (口頭) 第20回日本医薬品情報学会総会・学術大会、2017年7月8,9日(発表予定、発表日未定)、慶應義塾大学薬学部
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